知らなきゃ損!クリスタのデッサン人形(クリップスタジオペイント)

知らなきゃ損!クリスタのデッサン人形(クリップスタジオペイント)

クリスタは持っているけど、デッサン人形は面倒そうで使っていない…という人多いんじゃないでしょうか。

別途ポーズソフトを用意する必要なく制作中のイラスト用紙の上に直接乗っけて確認できるのが最大の強みですね。使ってみると操作も案外カンタンです!人体をトレスしたり、面倒ならLT変換で直接書き出しもできてしまう超ぐうたら機能もあります…!

3Dデッサン人形はどこに入っているかというと、素材パレットから3Dをプルダウン、体形フォルダの中に入っています。

まずは体形を整える

自分のキャラクターに近いプロポーションにします。
クリスタで使う普通の素材と同じように「サブツール詳細」パレットから調整できます。
左メニューから「体形」を選びます。
まずは身長と等身をスライダで大まかに調整、
の図面はやせ型、太め、子供体形、くびれと『』ポインタを動かすことで簡単なボディバランスが選べます。
最後にから腕・頭など部分パーツを選択して②の図からスケール感を調整していきます。
好みの体形に調整しました。

クリスタは他のポーズソフトに比べるとバストサイズが控えめな気がしますね…!これ以上は大きくなりませんでした

描くたびに体形調整するのは大変なので作ったら即素材登録します。保存先は任意で大丈夫です。

ポーズを付ける

各パーツをクリックすると回転軸が現れますので普通の3D素材と同じようにマウスまたはペンでクリックして動かしていきます。思ったより操作は分かりやすく簡単です。例えば上図だと、手首をクリックした状態で、回転の向きが表示されています。緑軸だと手招きをするように手前←→奥へと動かせませす。青軸だと手を左右へ振るように左←→右へ、赤軸は手首を軸に回転させるような感じです

クリスタポーズ人形の素晴らしい機能に「関節の制限」というものがあります。デフォルトだとここにチェックが入っていて、人体では不可能な角度までは曲がらないようになっています。人体デッサンに不安がある場合はありがたい機能です。このチェックを外すとより自由にポーズを付けられます。
ちなみに他のポーズソフト「デザインドール」や「poser」にはこの機能は無くて、関節は骨折位置を超えて曲がります。
CLIP STUDIO ASSTSにユーザーのアップした沢山のポーズ素材があるのでこちらを活用すると時短になりそうです。

デッサン人形・3DキャラクターのLT変換

クリスタには3Dを線画に書き出ししてくれる超ぐうたら機能があります。
この機能はデッサン人形や3Dキャラクターにも使えます。
①レイヤーの上で右クリック
②レイヤーのLT変換を選択
③ベクター・レイヤー・外枠などお好みで調整
④プレビューで確認してOK

ちなみにクリスタは PRO版とEXがあり、EX版のほうのみで線画LT変換ができます。

外部3Dデータの読み込み

もちろんobjなどの他のソフトで作った3Dデータも読み込めます。「ファイル」から「3Dデータ」を選択
(fbx・6kt・6kh・lwo・lws・objなど)

試しにデザインドールのフィギュアと、poserのフィギュアを読み込んで比較してみました。
※デザインドールからクリスタにデータを書き出す方法

おなじ空間に現れるとちょっと面白いですね!なんとなくボディバランスに各ソフトの癖が現れています

ポーズスキャナー

特筆すべき機能にポーズスキャナーというものがあります。写真を読み込んで同じポーズを取らせてくれるんだとか。これは凄いですね!

少しイジワルをして高さ427ピクセルの比較的小さい画像を用意してみました。
ファイルメニューから「読み込み」→「ポーズスキャナー」で先ほどの写真を選択します。
するとこの通り!手指のポーズまでは付けられないようですが、素晴らしいですね
AIの認識が難しそうな複雑な模様の服をきた写真は…おっと!(笑)変なポーズになってしまいました
シルエットからのクイズはけっこういい線行ってます!

一生懸命頑張ってくれて、だんだん可愛くみえてきました

カメラワーク

クリスタのカメラにもパースの設定があるので迫力のある画面作りができます
「サブツール詳細」パレットからパースを選んで左右にスライドさせます。
漫画パースもかなりいいですね!

さすがクリスタ、描き手の気持ちが分かっています!

光源の設定

クリスタではサブツール詳細から光源の調整もできます。

サブツール詳細>光源>光源の影響を受ける にチェックを入れるとボディに柔らかな陰影をつけてくれます。
サブツール詳細>配置>平行光にライト設定があるのでここの目玉マークをONにすると2個目のライトを付けられます。同じ場所画面下部に拡散光色をクリックすると照明の色設定ができます。
ただしクリスタでは落ち影の描画まではしてくれません。こちらはPoserですが腕や頭部から落ちる影位置まで分かります。

キャラクター

「素材パレット」から3D>ポーズ>キャラクター
デッサン人形のほかに学生キャラクターが入っています。アイコンをクリックするとクラウドからDLされます。

絵が描けなくてもこの3Dキャラクターを使って漫画を描くことができるようです。
公式:Clip studio Tips 3Dでお手軽漫画

この3D人形、面白いのがスカートです…

なんとスカートがヒラヒラします!

途中で止めればスカートがフワッとなった瞬間で描画できます。

更にCLIP STUDIO ASEETSで「ClipStudioOfficial 」と「3Dキャラクター」で検索すると公式のUPしているキャラクターが沢山ダウンロードできます。

ためしに無料のイケメン君とおさげちゃんをDLしてみました。

服のすそや髪の毛なんかもたなびいて動きます。

ポーズ人形・3Dキャラクターの著作権

クリスタのポーズ人形・3Dキャラクターは商用・非商用共に自由に使っていい素材です。
トレスしたり書き出したものをそのまま商用OK!
ただし、3D素材をそのまま素材として販売することは禁止です。
詳しくは公式QAこちら:サポート担当さん 2014/10/16 15:33:43 回答参照

注意したいのが、この『ライセンス素材』と書いてあるもの。これはコラボ系商品らしくキャラクターによってそれぞれ別のガイドラインを持っています。
ライセンス素材の基本的ガイドラインは
・法人利用禁止(同人サークルOK)
・商用利用禁止(同人サークルOK)
・キャラクターイメージを損なう使い方、公序良俗に反するような使い方禁止

が共通していますが、キャラクターによって細かい使用条件が異なるようです。
DLページに権利を持つ企業または団体の利用規約ページのURLが書かれています。
たとえばyoutubeの有料チャンネルでの使用OKとか、キャラクターに別の名前をつけてはいけないとか、かなり細かいことが描かれているのでそれぞれの注意事項ページをよく読んで注意して使う必要がありそうです。

初音ミクの取り扱いとちょっと似ていますね

以上デッサン人形だけで独立したソフトほどの高機能なんですがクリップスタジオペイントと一体化しているのが本当にすごいですね。

クリスタは開発速度も速いので今後も期待大です。

 

他のポーズソフトのレビューはこちら↓

・最強ポーズソフトはどれ?機能や特徴、値段を徹底比較

デザインドール中毒!!イラスト体形ポーズソフト使い方

デッサン力UPの近道Poser12レビュー